August 07, 2004
九龍城のスリル

毎週台風がやってくるいつもとは少し違う8月ですね。
このところ南風の吹く日が多くて、我がアパートのベランダから見ると、伊丹空港に降りる飛行機はいつもとは違って北からアプローチをしています。
伊丹の空港は滑走路が一本しかなく、風向きが変わると進入方向が変わるのです。
空港の北には北摂の山が迫っているので、急旋回で着陸しないといけません。
ずいぶんと昔に、この北アプローチは世界で二番目に難しい、着陸ルートだったと聞きました。
だった。、、、と、過去形なのは一番難しかった飛行場が今はもう無いからなのです。
それは、香港のカイタック国際空港でした。
何度か、経験しましたが今でも忘れることができません。
香港の町がずいぶんと下に見えているな、と、思うとずいぶん早いピッチで降下してゆきます。そして、考えられないような大きな角度でバンクを取って、急旋回、、遠心力を強く感じながら、窓の外を見ると、有名な違法建築の巨大コンプレックスの九龍城を翼が引っかかりそうな距離でかすめて、まだ、機体が傾いているのに滑走路に進入し、水平になった瞬間、即着陸なのです。
九龍城の窓には洗濯物がいっぱいです。
座席から見るとジャンボ機の翼は物干しにかかっている下着を引っかけそうです。
部屋の窓の中には人が見えます。
私の知人は、部屋の中の人が茶碗でご飯をかっこんでいるのが見えたそうです。
たぶんウソでしょうが、、、、
そんな啓徳飛行場も香港の返還と同時期に廃止されてしまいました。
いま、大阪伊丹空港の北アプローチは世界一難しいのでしょうか?双眼鏡越しに見える急旋回中のジャンボ機を見ながらそんなことを思い出しました。
igokochi1 at 20:55│Comments(0)│